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当店オリジナル!とかのネーミングのついた特殊カットは地雷です

こんにちは。香川県高松市鍛冶屋町で美容師として活動している勇太です。

瓦町駅から徒歩10分の「hair salon L’am」という美容室で働いています。

『フィクションヘアー』と『ナチュラルヘアー』の2つの独自の視点を持ち、ライフスタイルに合った髪型を提案しています。

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今回の救済シリーズは、名前の付いた特殊カットをした結果、何とかしてほしい!と当店に駆け込んできた例です。

美容師のカット技法で何ちゃらカットみたいなのを聞いたことはありませんか?

実際にそういう名前のついた技法は昔からあり、僕もそれらを学んだ時期があります

代表的なもので言うと

・サスーンカット

・ステップボーンカット

・フレンチカットグラン

・ニューヨークドライカット

・エフィラージュ

・デジタルマジック

・ヘアリセッター

 

もっとたくさんあるんですが、あんまりよく覚えてません(笑)

このように特殊なシザーでカットしたり、一見変わったやり方でカットする技法があります

どれもオシャンでかっくいー名前が並んでいますが、例によって○○カットで失敗した、と駆け込んでくるお客さんも多いです

つい最近も『ひと月前に○○カットをしてるお店でしてもらったら変になったんです…』というお客さんが救済を求めて駆け込んできました。

カットの名前は出せませんが、例によって僕も軽く学んだことのあるカット技法だったので、『マジかよ、どーやったらそーなんの?』と言うのが率直な感想でした

まぁとりあえず見ていきましょう

before

【hair data】

頭の形:絶壁、ハチハリ

髪の量:3人前くらい

髪のクセ:生えグセ強め

髪の硬さ:バリカタ

 

要望

・もっさり感を何とかしたい

・コンパクトに見えるようにしたい

・えりあしは切りたくない

画像ではわかりにくいかもしれませんが、まずひと月前にカットしたとは思えないくらい膨らみがやばいです

直毛、硬毛、強い生えグセと三拍子そろった方なんですが、よりによってボンバーヘッドになっておられます

というか、中身が詰まって頭がデカく見えませんか?

押し上げるような感じで毛量が中に溜まっているのが分かります。

本人もそれは実感していていましたが、数年前に初めてその特殊カットをしたら収まりと扱いが格段によくなったそうです。

しかしその美容師さんが現場を離れてしまい、その特殊カットをできる店を5店舗ほどさまよっていたそうな。

いや5店舗って…そんだけ回ればどっかしら当たりの店あったんじゃないですか?と聞いたんですが、まぁ無かったらしいです\(^o^)/オワタ

例によってその○○カットをしているところを探し続けてたところ、ご紹介により当店にご来店頂けました。

まぁウチはそのカットしてませんけど。笑

after

かなりスッキリしたシルエットになりました。

スタイリングは全くしておらず、オイル馴染ませて終了です

朝起きてちゃんと寝癖直したら、このシルエットになります。

ちなみに今回も特殊なカット技法などは一切使っておらず、普通に切っただけです

もちろんその日も喜んで頂けたし、翌朝の経過観察も聞きましたが、びっくりするほど収まりがよく手入れもすごく楽チンと、感動して頂けました。

 

特殊カットが地雷なわけ

今回何が言いたいかというと、○○カットをすればこうなれる!というものに振り回されるなってことです

今SNSとかでいろんなカット技法が出回っていて、美容師たちもこれ見よがしに見せつけてますが、本物は僅か、ということです

お客さんは素人なので『え!すご!このカットをすれば私もこうなれるんだ!』てなると思うんですけど、実際はそんな単純じゃないです

いかなるカットも、髪質という土台を無視することはできません

その本質を見極めれる美容師でなければ、どんなカット技法を駆使しようが出来上がりはショボいです。

決してそれらのカット技法が悪いというものではありません。

しかし本物が少ないうえに、特殊なもの使おうが結局は美容師の【腕】次第なんです

普通に切って上手い人は上手いですから(笑)

僕も当時は様々な特殊カットに興味があったので、いろんな講師の方のセミナーに参加しました。

それらのカット技法でカットしてた時期もありましたが今はどれも使ってません(それが悪いと言うわけではありません)

というか、必要なくなります

カットは髪の毛の重なりで出来ているので、正確に切れば普通に綺麗になります

いかにバランスよく綺麗に毛髪を重ねるか、というところが目的であり、特殊なカットをすることが目的ではありません。

そもそも、特殊カットというものはそれを生み出した技術者がいるわけで、その技術者がマニュアル化して広めたものです

それらを学んで自分に落としこみ、自己流にアップデートする、というのが正しい学び方だと思っています。

というかそうしないと技術なんて一向に上手くなることなんてないです

相手はウィッグではなく、人間です。

時代や髪質が変わればカットのやり方も変わってくるんです

で、なーんも考えずに習ったことそのままコピペしてやるから、こんな事態が起きるんですよ

もちろん、お店的には『○○カットができます!』てのは大きなアピールポイントだし、ビジネス的にも必要なことではあると思います

しかし本質を理解していないと結局ただの劣化コピーになるだけなんですよね

これみよがしに『このカットならこんなことができるんですゥ!』『この薬剤なら髪の毛が傷まないですゥ!』とか心酔気味でやるようなものではありません

そういうのは自分の引き出しのひとつとして、持っておくくらいがちょうどいいんです

『あそこは○○をやってる美容院だから行ってみよう』は賭けやと思って下さい(苦笑)

特殊な何かですぐにいい結果でるんだったらどこもやってるだろうし、こうやって助けて!って駆け込んでくるお客様もいないわけで。

表面的な情報しか転がってないこんな時代だからこそ、しっかりと本質を見極めていきたいものです。

 

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